4月15日の「健康カプセル!ゲンキの時間」は、「命を守るドリルシリーズ 健診結果の見方 血液編」
健康診断の結果でA評価やB評価が出たとしても、手放しで安心することはできない。
その結果の中に、健康リスクへのヒントが隠れているという。
解説してくれたのは、東海大学医学部付属東京病院病院長の西崎泰弘先生。
健康診断のNG行動
健康診断のときに、やってしまいがちなよくない行動の例が紹介。
・バナナを食べる・・・胃酸の分泌や血圧の上昇に影響するため、健診の前の10時間ぐらいは飲食禁止。お酒やたばこでも、影響するので控える。
・ガムを噛む・・・ノンシュガーでも少量の糖を含んでいる場合があり、また、ガムの味が胃酸の分泌に影響を与えてしまう。
・全力で走ってくる・・・血圧に影響が出てきてしまう。また、筋肉をつかうことで血液検査項目のなかのLDHやGOTなどの肝臓の検査として入っている項目の数値が高くなり、肝機能の数値を正しく測れなくなることがある。
・腕時計やネックレス・・・レントゲンや心電図に影響が出る
健診結果はBでも安心できない
健診結果ではC評価から、保健指導などが入っていく。
昭和大学病院附属東病院の林俊行先生によると、B評価でも隠れた動脈硬化のリスクがあり、狭心症や心筋梗塞の原因となる場合もある。
そのために、注目しておきたいのが脂質。
コレステロールの値が基準値内であったとしても、動脈硬化がじわじわ進行してくる場合がある。
脂質の一種であるコレステロールは、本来、体にとって大切なもので、細胞膜やホルモンなどを構成する材料の一つ。
肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶのが悪玉LDL、余分なコレステロールを回収するのが善玉HDLと区別している。
このバランスが乱れ、悪玉が増えたり善玉が減ったりすると、回収されずに残ったコレステロールが血管壁に入り込みプラークを作る。
プラークを放置していおくと、老朽化した水道管がつまったような状態になり、血管は劣化して弾力を失い動脈硬化が進行してしまう。
LH比
LDLコレステロールやHDLコレステロールの値そのものではわからない動脈硬化のリスクを知るヒントが、LH比。
LH比は、健診結果には載っていないが、自分で計算できる。
LH比の計算方法は、LDLコレステロール値÷HLDコレステロール値。
この数値が1.5を下回っていたら健康体、3.0を超えていると注意。2.5を超えているような場合は、じわじわと動脈硬化が進行している可能性がある。
脂質がB評価でさらに血圧がB評価だと、油断ならないという。
血圧が高めだと、血管には強い負荷がかかり続けている。
そこに余分なコレステロールが運びこまれることで、血管は傷つきボロボロになってしまう。
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