日本人の死因の第3位は肺炎。
肺炎にかかった70歳以上の7割が、誤嚥性肺炎。
気管の入り口にある喉頭蓋というフタが正常に動かなくなると、気管を伝って肺に食べ物が入ってしまう。
これが誤嚥。
だ液や食べ物といっしょに肺に細菌が入ることで、誤嚥性肺炎になってしまう。
嚥下専門医の津田豪太先生が、誤嚥性肺炎の予防法などを解説してくれた。
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朝起きてすぐに水を飲む人は誤嚥性肺炎になりやすい
寝起きは、口の中が一番汚い状態で、のどの筋肉も正常に動いていない。
汚い細菌だらけの状態でゴクンと水を飲んでしまうと、口のなかの細菌が水といっしょに肺に入ってしまう危険がある。
起きたときは、まずブクブクうがいかクチュクチュうがいをして、歯磨きをする。
上を向いたガラガラうがいも誤嚥してしまう危険がある。
そうすることで、万一誤嚥しても、誤嚥性肺炎になるリスクを下げることができる。
誤嚥性肺炎になりやすいかチェック
・食事中にむせることがある
・飲み込むのに苦労する
・硬い食べ物が噛みにくくなった
・よく咳をする
4つ中2つ以上の項目があてはまる場合は要注意。
朝食の最初にみそ汁を飲むのは要注意。
汁物は水と同様、のどを通るスピードが速いのに加え、具材も同時に気管に入っていく可能性が高い。
まずのどをならすためのウォーミングアップとして、とろろ・納豆・生卵などのネバネバ・ドロドロした食べ物を先に食べるのがおすすめ。
あるいは、食べる前に、だ液を3回ぐらい飲み込んでのどを動かしてみる。
寝るときは枕をする
寝るときに枕を使わずに寝る人は、誤嚥性肺炎になりやすいという。
枕をつかわずフラットな状態で寝ると、気管が大きく広がり、だ液を誤嚥しやすくなる。
枕をすると気管が狭くなるので、気管に入るリスクが減る。
寝るときには、枕を使うことが重要。
のどの筋肉を鍛える「あご持ち上げ体操」
誤嚥性肺炎にならないようにするには、のどの筋肉を鍛えるのが一番。
誤嚥性肺炎の予防法として、「あご持ち上げ体操」が紹介された。
そのやりかたは
(1)両手の親指をあごの下に入れて、親指であごを突き上げる
(2)同時に、あごで負けないように押し返し、5秒間キープする
1日5回繰り返すことで、のどの筋肉が鍛えられ、誤嚥しにくくなるという。
カラオケを歌う
高い音や低い音を出そうとすると、のどが大きく動く。
そのためカラオケなどで歌うと、のど全体の筋肉が鍛えられ誤嚥予防につながる。
音域の広い歌をうたえば、より効果が期待できる。
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