5月29日の「情報ライブ ミヤネ屋」で、近年若年層にも発症リスクが増加している脳梗塞の原因や対策が紹介。
解説してくれたのは、富永病院脳神経外科部長の乾敏彦先生。
塞栓性脳梗塞とは
通常の脳梗塞は、脳の血管自体が狭まって、そこが詰まってしまって障害が起きる。
塞栓性脳梗塞は、心臓など他の場所でできた血の塊(血栓)である塞栓源が、脳の血管に流入し閉塞する病気。
多くは心臓の血管の壁にへばりついている血の塊が、心臓の拍動で剥がれて血の流れに乗って脳に行ってしまう。
脳の血管が詰まってから再開通するまでの時間が短ければ短いほど、治る確率が上がる。
5月31日の「バイキング」のなかでの森田豊医師によると、脳梗塞のゴールデンタイムというものがあり、症状が出て4時間半以内に治療を施すと後遺症の確率も少なくなりその後の回復も早い。
脳梗塞の前触れ発作「一過性脳虚血発作(TIA)」を見逃さない
脳梗塞の前兆となる前触れ発作が起こることがある。それが、一過性脳虚血発作(TIA)。
具体的な症状としては
・体の半身に力が入らない
・体の半身がしびれる
・めまい・物が二重に見える
・舌がもつれる
特徴として、24時間以内に症状が消え後遺症も残らない。
ただし、症状が消えても脳内で何かが起きている可能性がある。
一時的に詰まった血管が自然に再開通して血がもう一回流れるので、それで症状が消えてしまうが、脳細胞はダメージを受けたままなので、次の2回目の血流不足には弱くなっている。
なので、次に起こったときには、より重篤な症状になりやすく、広範囲に起こりやすい。
一回治ったように感じても、必ず病院に行く。
どんな人がなりやすい?
最大の危険因子は、高血圧、高血糖、高脂血症。
主に、肥満、たばこ、酒、ストレス、遺伝、年齢など。
汗をかく夏はさらに要注意
これから夏を迎えて、暑いと血液中の水分が減り、血栓ができて血管が詰まりやすい。
こまめな水分補給が大事。
アルコールの飲みすぎは、利尿作用のためにさらに水分不足になる。
トイレに起きてしまうからといって、水分を控えるのもNG。
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