12月20日の「みんなの家庭の医学」で、カルシウムで健康になる方法を教えてくれた。
かつてのテレビ番組で渡辺満里奈さんが「カルシウムたりないんじゃない?」と繰り返していたが、身近なもののよく知らなかったカルシウムの驚きの効果が紹介された。
解説してくれたのは、東京都健康長寿医療センターの原田和昌先生。
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カルシウムは体内でどんな働きをしている?
体内のカルシウムの99%は骨や歯で、残りの1%が全身に存在して非常に大事な役割を果たしている。
カルシウムは、骨や歯の大事な成分でなくなってしまうと骨粗しょう症の危険も。
それだけでなく、生きていくうえで必要不可欠な大事なスーパー栄養素。
たとえば、歩いたり走ったりするために必要な筋肉の動きをコントロールしたり、心臓を正常に動かしたりなど、カルシウムがなくては生命が維持できない。
脳の中では痛い、つめたい、おいしい、うれしいなどの人が感じる情報もカルシウムが伝達している。
さらに、最近の研究では、高血圧の改善や、イライラの解消やがんの予防にもカルシウムが役立つ可能性が指摘されてきている。
カルシウムは足りている?
日本人がもっとも不足している栄養素で、統計を取り始めてから約70年間1度も推奨量を摂れていない。
原田先生によると、日本は乳製品をあまりとらないが、さらに日本の水が軟水なのでカルシウムが不足しやすいのではと。
食事前のコップ1杯の牛乳で高血圧を改善
3食の食事前に1杯牛乳を飲んでカルシウムをとり、あとは減塩なしで好きな料理を食べることでどれだけ血圧を下げられるのか検証したところ、夜の血圧が驚くほどさがった。
塩分過多の人の場合は、夜間高血圧になっている人が多いが、原田先生によると、今回の検証でカルシウムが腎臓に働きかけ、塩分の排出を促していたのではと。
夜間の高血圧は、脳梗塞や認知症のリスクが高くなる。その恐ろしい高血圧がカルシウムによって改善する可能性が示されたという。
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牛乳コップ1杯のカルシウム量(220mg)は
牛乳1杯分のカルシウムは、干しエビだと大さじ1/2、ししゃもだと4匹、プロセスチーズだと2切れ、ヨーグルトだと2カップ、木綿豆腐だと3/4丁。
一番カルシウムの効率が良いのは牛乳だが、他の食品とバランスよく摂るのがよい。
カルシウムでイライラ解消
功刀先生によると、カルシウムが不足していると情報伝達がうまくいかず、イライラの原因になることも考えられる。
活ガン物質を捕まえ体外に排出?
番組では、カルシウムが発がん性物質を捕まえそのまま対外へ排出する映像が紹介。
まだまだ研究中だが、大腸がんをはじめとする新たながん予防に期待されている。
カルシウムとイライラは関係ないという説もあるが、一番吸収しやすいという牛乳を中心に摂ったほうが良いのだけは間違いなさそう。
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